婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
それが生まれた時から決められてる冴えない婚約者と同居って、これは本人にとっては拷問でしょう?

「あっ、寝室って当然別だよね?」

突如降って湧いてくる不安。

でも、頭の中ですぐに否定する。

まだ結婚してないんだし、さすがにそれはないな。

そんなことを考えながら服を脱いで、お風呂に入ると、ジャグジー風呂でテンションが上がった。

泡の刺激が心地いい。

「なんか……今日はいろいろありすぎて……疲れ……た」

もう何も考えたくない。

そう言えば、着替え持ってくるの忘れたかも。

そんなことがふと頭を過るが、すぐに風呂を上がって取りに行く気にはなれなかった。

もうちょっと浸かったらにしよう。

もうちょっと……後で……。

瞼が重くなってきて目を閉じる。

「瑠璃?瑠璃?いつまで入ってる?」

玲人君の声がする。


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