婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
驚いてパッと目を開ければ、私の隣にいた玲人君が上体を起こして目覚まし時計を止めていて、唖然とする。

どうやら私が触れていたのは彼の髪だったらしい……じゃない!

な、な、何で玲人君と一緒に寝てるの〜!

お風呂入ってたはずだよね?

ギャア〜⁉︎

あまりの衝撃に声にならない悲鳴を上げる。

「おはよう。瑠璃。手の火傷は?」

そう言って彼は私の手をそっと取り、手に触れた。

「痛い?」

私の顔を見ながら痛みの有無を確認する彼に向かってブンブンと首を横に振る。

彼とベッドにいるショックが大きくて声が出てこない。

「昨日、髪の毛乾かさずに寝たから頭ボサボサだよ。
今まだ六時半だし、時間余裕あるからシャワー浴びてきたら?」

玲人君はいつもと変わらぬ様子でポンと私の頭を叩き、サッとベッドを出る。

一体何がどうなってるの〜!

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