婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
だって、愛のない結婚になるもん。

義務や責任で結婚してもらっても、全然嬉しくない。

心の中でそんな本音をつぶやきつつ、なるべく結婚を先延ばしにしたくて、みんなが納得しそうな延期策を口にする。

「あの……おばさま、私、結婚する前に外で働いてみたいんです」

お互い就職すれば、益々会う時間がなくなり、彼も私のことなんか忘れて、好きな人を見つけられると思う。

大学は玲人君と別だったから、彼に恋人が出来るかも……と期待したのだけど、私に義理立てしたのか彼は恋人は作らなかった。

中学や高校の時だってモテモテだった彼は、たくさんの女の子達から『付き合って下さい』と告白されていた。

中には美人の才女や可愛い女の子だっていたのだ。

なのに、彼は『興味ないから』と全部断った。

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