そばにいるよ、ずっと。
なんだかふわふわした気持ちのまま、私は教室へと向かった。
すると、教室には1人で座っている翼くんの姿があった。
「…お待たせっ」
「おい、つばさ!どこ行って…」
勢いよく振り返った翼くんは、私を見て言葉を失った。
え…?何、なんか…変かな?
「えっ…?あの…翼、くん?」
「……早く勉強、教えてよ。部活…行けない」
ぶっきらぼうに翼くんは、クイッと体を元に戻して教科書を眺めた。
え…あれぇ?
は、反応はナシですかぁ?
…デスヨネ、デスヨネ。
分かりましたよ、勉強しましょう…。
私は内心ガッカリして、翼くんの机に自分の机を合わせて向かい合った。
それから普通に私は翼くんにテスト範囲のところを集中して教えた。
翼くんは元は出来る人だから、理解したら早くて、教えていて楽だった。