そばにいるよ、ずっと。
第1章
同じ名前のきみに恋して
「はぁー、今日も暑いなぁ」
木々たちが碧く茂り、季節は夏を迎えようとしていた。
放課後になって部活の時間、あたしは紺色のジャージに着替えて、背中の半分まで伸ばした髪をひとつに結んだ。
夏が近付く日差しを浴びながら、私はサッカー部が練習するグラウンドへ歩いた。
私の名前は、紺野つばさ。
高校2年生。
サッカー部のマネージャーをしています。
私が所属する県立青葉中央高校サッカー部は毎年県大会出場常連校。
部員は大体30人弱いるかな。
他の強豪校に比べると、部員数は少ない方。
それでもレギュラーに入れるのは本当に大変で、無念にも試合に出れずに引退していく先輩たちを見てきた。
練習もほぼ毎日あって、休みなんてほとんど無いようなもの。
でもみんな、一生懸命頑張っている。