女の賞味期限
そんなある日の事だった。

同僚の三条君から、呑みに誘われた。

「今度、二人で呑みに行きませんか?」

「私と?」

「この前、仕事手伝ってくれたお礼です。」


同僚の三条君は、三つ下の35歳。

まだ結婚はしていなかった。

彼女はいるとか、いないとか。

いろんな情報が飛び回っている人だ。


そう言えばこの前、残業でピーピー言っていたから、仕事手伝ってあげてたっけ。

「うん。もちろん三条君のおごりでしょ。」

「ちゃっかりしてますね。」


三条君は、髪がサラサラのお坊ちゃまタイプ。

母性本能をくすぐる人だって、誰かが言っていた。

うん。

私から見ても、そう見える。

勿論、文句なしのいい男。

どちらかと言えば、女を選びすぎて、一人に絞れなかったタイプかもしれない。

そんな人から誘われたら、行くに決まっている。

「いつ行く?」

「いつでもいいですよ。柏崎さんが時間がある時なら。」
< 3 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop