女の賞味期限
私はご飯をよそい、インスタントのお味噌汁を用意し、納豆に卵を入れてかき混ぜた。

「できたよ。」

大成君の目の前に、3点セットを置いたら、彼は目を点にしていた。

「……卵焼きは?もしくは鮭は?海苔は?」

「えっ?」

「もしかして、無いの?」

寂しそうに目を潤ませながら、私を見る大成君に、なぜか心がズキッとする。

「えっと……卵は、納豆の中に入っているよ。」

「納豆に!?」

大成君は、納豆を入れた器を両手で持ったけれど、その手は震えていた。

「もしかして、お味噌汁もインスタントはダメ?」

「ええっ!!」

私と大成君は、しばらく見つめ合った。

「ううん……ありがとう、朝食用意してくれて。」

「あっ、うん……」


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