君がいた季節
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久しぶり。
元気?
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たったそれだけの言葉。
ずっと送信することができずにいる。
卒業式の日、靴箱に入れられていた手作りチョコレート。
薄いブルーの包み紙には、やっぱり所々うっすらと折り目が残っていた。
『これが、……最後だから、ね』
なんて言ってた彼女が、
卒業おめでとう。東京でも頑張って。
メッセージ付きのチョコレートを、そっと靴箱に忍ばせていた。
思わず、
「……嘘つき」
呟いてしまった。
今でもまだ、忘れられない。
会いたい。
会いたい。
彼女が待ちわびていた、期間限定のチョコレートが店に並ぶ頃。
会いに行ってもいいだろうか。
会いたいんだ。
会いたい。
【END】