君がいた季節


できれば背は低いほうがいい

目はぱっちりとして

ふっくらと、少しばかり厚みのある唇

化粧は濃すぎず薄すぎず


自分の容姿は棚に上げ、細かい所に注文がいく。


目の前の彼女は、胸の大きさ以外は全てにおいて完璧だった。


時田 晋也 32歳 独身

『一目惚れ』なんてものは今まで経験したことがなかったし、10も年の離れた女の子に恋心を抱いたこともない。

生まれたばかりのこの感情を、このまま育てていいものかどうか。

正直、戸惑っていた。


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