君がいた季節
「知りたくないの?」
ちょっぴり不満そうな表情。
「あー…。いや、その……」
めんどくせぇなぁ。
なんだよ、もうっ。
隣で唇なんか尖らせてるし。
なんで拗ねてんの?
ガキじゃあるまいし。
「あのさぁ…」
と口を開けば、
「うんっ。なになに?」
と目を輝かせる。
「言いたかったら言えば?それであんたの気が済むなら」
「………」
尖らせた唇がもとに戻ったと思ったら、今度は目をまん丸にして俺を見る。
そして、
「かわいくないなーっ」
と言う。