めっちゃ。今も昔も。…これからも。


今日はバレンタインデー。宣言通り簡単にってことはなかったけど、とりあえずバレンタインまで待つことができた。

雪が降り止まん…。こんなんで帰ってこれんのかな?崇。

時計を見るともう11時過ぎ。連絡なし。…やっぱ、また無理なんやろか…。

諦めかけたその時、

ピンポーン、ピンポーン

『!!』

ガチャ

「聖!」

『…崇…』

何でやろ。涙が込み上げてくる。

『うっ…グスッ…会いたかった。会いたかったよ!』

「ごめんな。待たせて。飛行機が止まって、途中からタクシーでここまで帰ってきたんだ。」

ちゅ

崇は優しくキスをしてくれた。懐かしい。大好きなこの感触。匂い。安心する…

『…チョコ。こんなんやけど食べてくれる?』

少しいびつなチョコを差し出した。

「当たり前やろ?なにゆーとんねん。」

久しぶりの聞き慣れた関西弁。キスがすべてを戻してくれる。

そこからは夢のような時間だった。ほんまに。

『めっちゃ、めっちゃ好きやで?うち。崇のこと。』

「知っとる。俺もめっちゃ好き。愛してる。」

うちらは愛を確かめあった。「好き」のキモチを。

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