君は嘘つきだ。
「足立(あだち)〜」


部活の顧問こと、杉本康二先生がうちの名前を呼んだ。

肌が黒くて、いかついけど
かっこいい。

「あ、はい!!」


「グラウンドの整備1年生がやるように伝えたといて」

だけど、頼り甲斐がある人。

「わかりました!」

ちょっと、キョドりながら言ううちに
少し笑う先生。

1年生のみんなに、整備うちらだよー、っと伝えた。

みんなだるそうに動いている。

「やっぱ、うちらの顧問って優しくてかっこいいよね」


「言えてる」


真結と笑いながらそんな話をしていると
サッカー部が入ってきた。


サッカー部は、見た目かっこいいふうな
チャラいやつばっか。

あんまり好きじゃない。


いうて、うちの彼氏はサッカー部なんだけどね。


「やっぱ、海都はかっこいい」


「だよねー。かっこいいよね。」


陸上部仲間の友達がサッカー部を見てキャッキャッしている。


いや、いいね。
同じ学校の人見てウハウハできるの。


未だにうちは、サッカー部でかっこいい人なんて見たことない。

ていうか、
同じ学校の人と付き合いたくない。



「海都ー」


なんか誰かまた来た。
もうすぐサッカー部群がる。


なんて思いながらちらっと見た。


「これさ、あそこに持って行ってくんね」


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