龍馬 暗殺
昨日は飲み処を3件ほど梯子して、
いつ帰ってきたかも覚えていません。
まだ起き上がるとフラフラするけど、
せっかく女将さん達が作ってくれたんだ。
朝ご飯を食べに、僕の部屋がある2階から、1階の食机へ向かいました。
「香山さん!何時だと思ってますの!
ほら武士ならシャキっとする!
シャキっと!」
1階の座敷に座って気だるそうに朝飯を待っていたら、女将さんに背中を叩かれました。
「女将さん、勘弁して下さいよ。
この身にはやること成すことたくさんあるんですよ。」
「毎晩島原に行くような人が何を言ってるのですか!
静、さっさと香山さんに食べさせて、
表の掃除でも手伝って貰いなさい。」
「はい。母上。」
京に来て、お蝶ちゃんに恋煩いをして、
心が落ち着かない僕ですが、
ここ“上野屋”の女将と、
若女将のお静ちゃんと会話をする時間は唯一、
紀州にいる僕の家族と話しているようで落ち着きます。