龍馬 暗殺
僕がかかった病は、突如このように発作が起きてしまうことがあります。
お蝶ちゃん欲しさに・・
他の男の影が見えると、
自分でも止められないほど怒りが沸いてくるのです。
「香山はん!何してはるんでっか!?」
騒ぎを聞きつけたのか、番頭が部屋に入ってきて、僕とお蝶ちゃんを引き離す。
「お蝶さん怖がってるやおまへんか!
乱暴は堪忍してください!」
「黙れ!誰に向かって口を聞いておる!
僕は紀・・・」
“紀州藩士”と言いかけた所で慌てて口を紡ぐ。