ヘタレとドSとツンデレと

「あの、大袈裟じゃないですか?ホワイトデーくらいで。それにチョコを貰ったらお返しするのが普通でしょう?真心があれば、きっと皆喜んでくれますよ」





「……甘えな。あいつらの事をお前は何も分かってねえよ。あれは女なんて生き物じゃねえ。既成事実に便乗するハイエナ共だ」







「ある意味、食物連鎖を崩壊させる生物ですね」





「いや、二人ともどんだけあの人達の事化け物扱いしてんですか!?」





 確かに戦闘能力は遥かに男達を凌ぐ彼女達ではあるが、まさか、そんなあからさまに膨大な要求をしてくる事は無いと思いたい。






「去年の悲劇を思い起こしますね、シノミヤ君」



「二度と思い出したくねえけどな……」




 普段明らかに気の合いそうに無い二人も、どこか遠い景色を見つめている。




ナツキの知らない過去だが、少し興味はある。



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