ヘタレとドSとツンデレと


「だったら、シノミヤ教えてよ」




「面倒くせえ。第一、こんなもん作ったことねえしな。飯は適当な味付けでどうにかなるけど、こっちはそうじゃねえだろ」





 適当に、なんて言い分で味付けを語れるのは、料理にある程度慣れているからこそだ。器用な奴は、初心者素人の気持ちなんて分かるわけない。






「じゃあ、良いよ。俺が作るんだから、邪魔しないでよ」



「あ?するかよ」




 目の前の男は、心底面倒くさそうに金髪の頭をかきながら、猫のような欠伸を溢す。


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