ヘタレとドSとツンデレと
「……シノミヤは、どうするんだよ?」
「あ?」
「いや、だから……今日、何か準備してるわけ?」
「……あー……」
ナツキの問いかけには少し考え込むような仕草を見せてから、カレンダーを見つめている。
カレンダーには今日の日付に大きな花丸印が油性マジックで描かれている。
「プレゼントの一つも用意出来ないんじゃ、ダメだと思うよ」
「うっせーな!んな事、いちいちテメエに言われなくても分かってんだよ」
舌打ちを溢し、何か呟きながらも結局リビングへと戻っていった。
いや、今はあの金髪ヤンキーに構っている暇なんてない。