その音が消える前に、君へ。


きっと自分を、自分の心を守りたいんだ。

受け止めたくないその事実から逃げたくて、しょうがないんだ。

だから今までずっと、


ずっとずっとずっとずっとずっとずっと……


人と関わりその音から逃げてきた。

私の持つ力は何にも役には立つことなく、自分を苦しめる一方で。

対処できないから、見ないように背けてきた。

ズルい人間で、醜い心の持ち主だと思う。

こんな力なかったら、きっときっともっと素直な私で人とたくさん関わって、楽しい毎日を生きてきたんだろう。

今の私に出来ることは、その事実を受け止めていくしかない。

それなのに、それをしたくないと拒絶する自分がいる。



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