春陽くん、私のこと、スキデスカ…??
……っ!!!!!
何事も無かったようにひざまずいて手当をしだした春陽くんを見て口をぱくぱくする私。
でもでも!!今の春陽くんの笑顔の破壊力は絶対凄かった……、倒れなかった私、ナイスっ
『っいたぁぁ……っ』
春陽くんを見て惚気けていると、急に足に痛みが走った。
春陽「…あともうちょっとで終わるから、我慢してね。」
その正体は消毒液。
し、し、染みる……っ
私が痛さに悶えている間にも春陽くんは手際よく包帯を巻いて手当してくれた。
春陽「……よし、終わったよ。」
『春陽くん、ありがとうございますっ』
大袈裟なほど巻かれた包帯を見て、春陽くんが凄く心配してくれていることが分かる。
傷なんて全然大したことないのに。
ふふっ
この包帯を巻いてくれたのが春陽くんだと思うと今まで近づけなかった春陽くんの優しい人間性が垣間見えた気がしてつい微笑んでしまった。
春陽「……っ…!」
急に春陽くんの動きが止まった。
……え、何か言ったっけ……?!?!
『は、春陽くーん……?』
春陽「ボソッ…可愛すぎる……」
『へっ?!?!』
ごめんなさい春陽くん私実は地獄耳なんですーーーーーっ!!
か、か、か、可愛い……
あの春陽くんが……?
え、私の聞き間違い……?!?!
春陽「……っなんでもないから。」
そう言いながら春陽くんは後ろを向いて包帯なんかを片付け始めた。