春陽くん、私のこと、スキデスカ…??
in 春陽
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in春陽
ガラッ
キャァァァァァァァッ!!!!!
今日も歓声が聞こえる。
……うるさ。
でも、一番気にかかるのは西岡さん。
俺の事なんて全然見てくれない。
恋人らしいことなんて何もしてない。
デートもまだ。
蓮を通じてしかまだ話したことがない。
一緒に帰ったことも、
手を繋いだこともない。
告白してくれたのは人違いだったんじゃないか、なんて最近考えたりして。
早く、早く話せるようにならないと。
焦る気持ちが前に行くだけで、
臆病な俺は動けない。
好きすぎて、動けないんだ
蓮「おーい、起きてるかぁーー」
西岡「おはよー…って起きてるし!」
胸の中でモヤモヤとした感情が溢れ出す。
……西岡さんは俺の彼女なのに。
蓮と楽しそうに話す西岡さんを見ると胸が苦しい。
俺は、そんな顔にさせられたことない。てかまともに喋ったことも無い。
蓮と俺の圧倒的な差を見せつけられたようで思わず目を背けたくなった。
…嫉妬してんなよ自分。
けど、いつまでも足踏みなんてしていられない。
思い切って俺は、蓮に話しかけに行くことを決めた。