White girl
「………まぁいい。お前、気分悪いのか?」
さっきからお前呼びなことが癪だけど、心配してくれているので無しにしよう。
我に返ると、全身汗びっちょりで顔面蒼白なのが自分でもわかる。
…ひどいな。
「あとは大丈夫です。ありがとうございました」
淡々とそれだけ告げて、荷物を持って足早に
去ろうとする。
けど、それは側にいた男によって阻止された。
掴まれた手首から驚くほど暖かい体温がじわじわと伝わってくる。
…私は俯きながら男を睨みつけた。
「足フラフラじゃねーか。保健室行くぞ」
わかってる……けどこの人とは関わりたくない。
直感だけど、さっきから自分のことを見透かされてる感じがしてやまないから。
この男の目が、こわい。