White girl
私の父、あの男の性的虐待が始まったのは
中学生に上がってすぐだった。
前はお互いに無言で生活してて、でも親子だからこんなもんだと思っていたし…家族としての温もりも少し感じていた。
けどそう思っていたのは私だけで、
ねっとりするような視線で見られる事は日常茶飯事。
どこか下心を含む手つきで触られたり、いくつになっても一緒にお風呂に入ったり…
寝る時のベッドまで一緒だった。
さすがの私もこんなのはおかしいと気付き始めて、私は父と距離をとるようにした。
それがダメだったのか、日々のセクハラ紛いのことはエスカレートし…
気付いた時には私は犯されていた。
初めて、父に…“男”に。
…確か中学2年生の誕生日。
その時の記憶は未だに夢に出てくる
それは私の中で“父”が消えた瞬間だった。
その後私は耐えられなくなって、あの男がいない間に蓮さんにすがりついた。
…けどそれも、今考えると間違っていたと思う
私が一人であの時耐えていれば蓮さんがこうやって悩みを抱える必要もなかったし…
実際、今こうして平気なんだから
最初だけ我慢すればよかったんだ。
「ごめんね、蓮さん…。」
大切な貴方を巻き込んでしまって。