White girl
二階に上がると、そこは大きな客間のような所だった
一階も思ったより綺麗だったけど、
この部屋はもう倉庫の中とは思えない程だ
私が呆気にとられていると、
そこでやっと降ろされ
真ん中の高級そうなソファーまで手を引かれた
私がちょこんと座ると、その隣に仁が腰を降ろす
「それでね、雫ちゃん。君にお願いがあるんだ」
そう言って涼はお茶を出してくれた
ありがと、と受け取り黙って話を聞く
「君にここの、柳凰の姫になってほしい」
「…ぶっ」
またわけのわからない言葉に
私はお茶を噴き出す
汚ねえな…とこぼす仁に、咳き込みながら
肩パンをした
…けど全く効いてない上に私の手がダメージを負った
弱すぎでしょ、私。
…てか
「姫ってなに?」
「俺の女になるってことだ」
やっと口を開いたと思ったら
なにやらとんでもない事を言っている