White girl
「ちなみに、拒否権はねぇぞ」
「はぁ!?」
仁の俺様っぷりについていけない…
「お前、自分の置かれてる状況わかってんのか?」
「そりゃぁ…」
情報流されて、
懸賞金かけられて、
それは覇凰って人達の仕業で
そんな状況で彼女なんて…
「分かってるけど、」
小声でゴニョゴニョ喋ると、仁が「あ?」と聞き返してくる
「何でそんなのになんなきゃいけないの。」
少し怒りを込めていうと、
明らかに仁の顔が殺気をおびる
「雫ちゃん。仁の彼女になるってことは、総長の大切な人ってことだから…
そしたら俺達が総力をあげて君の安全を確保するよ。」
諭すように、涼が説明をしてくれた
「君を想ってのことなんだ。
無理にとは言わないから、形だけでもなって欲しい…」
言いたいことはわかる。
けど、私はそれを受け入れることができない
家ではあの男が待っている
だから、ここで縁を切らなきゃいけないんだ
「……もう少し考えさせて」
けど突き放せなくて、曖昧に返事をした