White girl
一時間たって、蓮さんが辛そうに部屋から出てきた
そのままソファに座って深刻そうに
「…話がある」と持ちかけた
それに僕も仁も覚悟をした。
「分かってるかもしれないが、あいつは雫だ」
「はい…」
「詳しいことは話せないんだが…あいつが自分から部屋を出るまでそっとしておいて欲しい。」
「…………」
「あと、絶対に詮索はするな。」
なんでですか。と聞きたいけどそうさせてくれそうにもない
目が全てを物語っている
「あいつと、どういう関係なんですか」
仁が納得いかない顔で質問する
「…俺は色々あって、昔から世話してるだけだ」
「…は?」
関係性が全くわからない…
「悪いが、詳しいことは今度だ。
あいつの世話は俺の従兄妹に頼んだから、来たら通してやってくれ。」
「………分かりました。」
話はこれで終わりだ。とでも言うように
蓮さんはそのまま帰っていった
「仁…」
「あぁ、分かってる。」
平静を取り戻したのか、装っているのか、仁は腕を組んで座っているだけだった。