White girl

温かい

~雫 side~





目が覚めると、見えたのは知らない天井だった


頭がぼーっとする
視界も霞む


どこ、ここ……


すると頭に激痛が走り、いろんな映像がフラッシュバックする


「ぅ……あ……」


ザザッ


ベッドに拘束された手足_____


身体中に飛んでくる拳______


人形のように扱われる行為____



「いやっ…やめて!いやぁぁぁぁああああ!」



そこにはいない筈なのに感覚がある。見える。



やっぱり間違ってた。


『もし関わったら…分かるね?』



きっとどこかで、“お父さん”の面を感じてた
私の考えが甘かった


こんなの…馬鹿みたい。自業自得じゃない。


きっとこれは、救いを求めた罰なんだ。

「ごめんなさい、お父さん…ごめんなさい…」


ガチャッ


「雫…」

「蓮さ…ん、」

また泣きそうな顔をしてる…

近付いてきて優しく抱きしめられる


ザザッ


バキッ__________


『蓮、お前っ!』____


『…すいません。もう我慢できないっす』__


ドカッ__________



…そっか。

「ありがとう、蓮さん。」





< 68 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop