White girl





「…お前、今まで手にもそれ塗ってたんだな。」


用意された朝食を囲みながら、仁が言う

コクリと頷くと
「ケガ治っても、それつけんのか?」

「うん、学校ではね。」

そっちから聞いてきたくせに、ふーん…とでも言うように会話は素っ気なく終わった


仁と話してるとやっぱり調子狂う。


「学校でも、塗んないほうがいい?」

「それは駄目だ。」


食い気味にそういう仁

今はアザでそんなに分からないけど…治ったらこんな肌の人とは一緒に歩きたくないだろうな。


胸が、キュッと音を立てた。


………何だ、今の?







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