White girl
目のアザはだいぶ薄くなった
カラコンを入れても問題ないみたい。
もう、眼帯は外そう。
ウィッグ、カラコン、アイブロウ、マスカラ…
あとリップ
それだけ終えると、私は一階に向かった。
「雫ちゃん、ちょっと。」
声の主は、美麗さん
リビングの隣の部屋から手招きをしている。
呼ばれるままに部屋に入ると、落ち着いた
雰囲気の広間があった
「おいで、髪とかしてあげる。」
少し後ろめたい気持ちになったけど…素直に案内されたソファに座る。
「仁からちょっと聞いたけど……この家は絶対安全だから。安心して?」
「…はい。」
ニセモノの髪をとかしながら。
「あとそれと、ここを自分の家だと思って?」
「…………」
私はその優しい言葉に返事ができなかった
私は皆を騙しているのに。
優しくされればされる程、自分の汚さが浮き彫りになっていく
卑怯だな、私……。
「はいっ出来た!」
「…ありがとうございます。」
いつの間にかとかしおわって、髪をかわいく
三つ編みのハーフアップに結ってくれた。
さっきと変わらない笑顔にずきん、と心が苦しくなる