【完】溺れるほどに愛してあげる
「どうだった?!」
教室に戻るやいなや、委員長がキラキラした目をあたしに向けてくる。
ごめん。委員長…
「やっぱり参加したくないって…」
「そうか」
あからさまに沈んでいるのがわかる。
みんないい雰囲気だったのに、ごめんね。
「俺がその分走ってやる!」
「良く言った山本!」
クラス1俊足(ちゃんとした本物の)の山本がそう拳を天に掲げる。
ありがとう…屋上の件、今度言ってみるからね。
青木、決してあんたのためじゃない。情報リークしやがって…
でもこの一件があったからみんなが金田を意識して、金田の存在を認めようとする動きになった。
そう考えると、結果よかった…かな。
金田が参加してくれないのは残念だけど…
これからにきっと繋がったと思うから。
火曜日は精一杯頑張るんだ。