【完】溺れるほどに愛してあげる
数日経ってもあいつが来ることはなかった。
出席点は大丈夫なのかと思ったけど、先生の雰囲気とかを見てて気付いた。
先生すらも怯えてる。彼に目をつけられることに。
だからあたしが心配することなんか何にもないんだ。
…それでいいのか先生方、と思うけど。
やっぱりあたしには不良に楯突く勇気はないし、このまま何もなかったかのように過ぎていくんだろうな…と思っていた。
でも、それはあたしの間違いだった。
いや、あたしが悪いのかもしれない。
自分から関係を作ろうとしてしまった、あたしが悪い。
でも、放っておけなかったんだ。
…彼にある何かが知りたくて。