小悪魔な彼
不思議。
なんだか今日は,小さい頃に戻ったみたいだ。
いつも,強くいなきゃって思ってたから…
辛いときも,弱音を吐かないって決めてたから…
人前で涙を流すことなんて
忘れてたんだ。
なのに……
「可憐さん…?」
「…ごめっ…」
今日は,バカみたいに涙が止まらない。
こんな弱い自分
見られたくないのに。
「可憐……っ…」
小森くんが私を優しく抱き締めた。
今は,今だけは
弱い私でいさせて…?
明日になったら強くなるから。
揺れ動く自分の気持ちは
もうセーブできないんだ。
ゆかりちゃん…私
協力できないかもしれない…