小悪魔な彼


気が付くと、部屋に朝日が舞い込んでいて


首を右に動かすと小森くんが気持ちよさそうに寝息をたてていた。


「長い睫毛…」


近くで見る小森くんは本当に綺麗な顔だった。


小森くんの髪に触れようとして
手を伸ばそうとすると


「…えっ……」


小森くんが私の体をギュッと抱き締めていたことに気付く。


「小森くん…っ」


泣きそうになって、
小森くんの胸に顔を埋めた。


「…んっ…どうした…?」


それに気付いた小森くんは私の頭を撫でた。


好き、やっぱり好き……


この時間がずっと続いてほしい。


本当に、本当に心から願った。


ねぇ、小森くんも同じ気持ちかな…?





< 316 / 338 >

この作品をシェア

pagetop