小悪魔な彼
軽めのキスから、だんだんと深さを増し
もう息が上手くできない。
涙目になってやっと離れると
優しく覗き込んでくる。
そっと私の髪に触れて、
その手は滑るように私の頬へ。
くすぐったくて、恥ずかしくて、目を瞑る。
そして柔らかい髪が首筋に触れたかと思うと、
「今夜寝かせられねーかも…」
なんて甘く囁いた。
それだけでボンッと私の顔は火照る。
いや、火照るなんてもんじゃない。
「だ…だめだよ!明日学校…」
なんて言ったって説得力はゼロ。
「ん、大丈夫。」
何が大丈夫なんだよ!って思わずツッコミたくなるけど
優しいキスの嵐に、温もりに、
私は抵抗なんて忘れる。
シーツを握り締める私の右手を
そっと上から重ねて
「可愛い…」
そう耳元で呟いたのを
快楽で霞んでいく景色の中で聞いた。