巣窟〜永遠の愛を〜

悲しげな呟きに、私は何も言えなかった。


『私がそばにいるよ』なんて、言えない。


私の方が、先に逝く運命は変わりないのだから。


「ねぇ、ーーさん」


突如、私を振り返る。


その目に浮かべていたのは、


哀しみ、


懇願、


愛しさ、


切なさ、


ーーー狂気。


「貴女は僕のそばにいてくれますか?」


声には懇願。


手には熱を持ち、私の手をとる。


「私はーーー、そばに、居れない...」
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