ひょっとして…から始まる恋は
ドアを開けると久保田君は丁寧にお辞儀をして出た。
それに引き続いて藤田君が出て、私も二人の後を追ってドアを閉める。
「…いや、今の三波さんは流石だったね」
廊下に出ると藤田君は感心したように言い放つ。私は彼に視線を向け、どういう意味かと首を傾げる。
「ちゃんと暁が松下さんを拒否ってるのを感じ取ってたみたいだ」
さり気なく私が送るのが義務の様な言い方をしてガードを固めたんだろう、と言ってくる。
私は三波さんがそこまで考えてああ言ったのかと驚き、感心するように瞬きを繰り返した。
「あの人、自分が気に入った男には見境いないからな」
気を付けろよ、と言いながら自分は先に行こうとする。久保田君はそれに合わせて行かなくていいの?と振り向くと、目だけを彼に配っていて。
「靖、サンキュー」
後ろ姿に向かってお礼を言った。
藤田君は振り返るとニヤリと笑い、いいや…と言って外来へ向かう。
「……久保田君も帰らなくていいの?」
セールスは済んだのではないかと思って訊くと、彼は残念そうに笑った。
それに引き続いて藤田君が出て、私も二人の後を追ってドアを閉める。
「…いや、今の三波さんは流石だったね」
廊下に出ると藤田君は感心したように言い放つ。私は彼に視線を向け、どういう意味かと首を傾げる。
「ちゃんと暁が松下さんを拒否ってるのを感じ取ってたみたいだ」
さり気なく私が送るのが義務の様な言い方をしてガードを固めたんだろう、と言ってくる。
私は三波さんがそこまで考えてああ言ったのかと驚き、感心するように瞬きを繰り返した。
「あの人、自分が気に入った男には見境いないからな」
気を付けろよ、と言いながら自分は先に行こうとする。久保田君はそれに合わせて行かなくていいの?と振り向くと、目だけを彼に配っていて。
「靖、サンキュー」
後ろ姿に向かってお礼を言った。
藤田君は振り返るとニヤリと笑い、いいや…と言って外来へ向かう。
「……久保田君も帰らなくていいの?」
セールスは済んだのではないかと思って訊くと、彼は残念そうに笑った。