ひょっとして…から始まる恋は
意外な事実
一夜明けて医局に行くと、三波さんが爽やかに「おはよう」と言ってきた。
「おはようございます」
いつもながら早いな…と感心してデスクに近付くと、隣の席では松下さんが上半身を乗り出すようにうつ伏せている。
「松下さん?どうかしたんですか?」
また二日酔い?と声を掛けると、三波さんは違うわよ…と言ってくる。
「美穂は照れてるの」
「照れてる?」
何を?と瞬きしながら目を点にする。
松下さんはうつ伏せたまま両手をぎゅっと握りしめ、プルプル…と肩を震わせていた。
「実はね…」
三波さんは医局に出勤してきた時に目にした現場を話し始め、私はそれを聞いて言葉もなく立ち尽くす。
それは意外な事実で、それでこの間から三波さんが医局内にもいい人がいる、と彼女に言っていたのか…と納得がいった。
「それ…松下さんは知らなかったんですか?」
ちらっと目線を彼女の背中に向けながら三波さんに訊くと、ん?と微笑み、さあどうかしらねーと誤魔化すように呟く。
その声に反応するかのように上半身を起こした松下さんは、私達の会話を無視して黙って仕事を始めだした。
「おはようございます」
いつもながら早いな…と感心してデスクに近付くと、隣の席では松下さんが上半身を乗り出すようにうつ伏せている。
「松下さん?どうかしたんですか?」
また二日酔い?と声を掛けると、三波さんは違うわよ…と言ってくる。
「美穂は照れてるの」
「照れてる?」
何を?と瞬きしながら目を点にする。
松下さんはうつ伏せたまま両手をぎゅっと握りしめ、プルプル…と肩を震わせていた。
「実はね…」
三波さんは医局に出勤してきた時に目にした現場を話し始め、私はそれを聞いて言葉もなく立ち尽くす。
それは意外な事実で、それでこの間から三波さんが医局内にもいい人がいる、と彼女に言っていたのか…と納得がいった。
「それ…松下さんは知らなかったんですか?」
ちらっと目線を彼女の背中に向けながら三波さんに訊くと、ん?と微笑み、さあどうかしらねーと誤魔化すように呟く。
その声に反応するかのように上半身を起こした松下さんは、私達の会話を無視して黙って仕事を始めだした。