ひょっとして…から始まる恋は
「だから、俺と付き合って下さい」
最初に聞いた時は何を不毛なことを言ってるんだろうかと呆れた。
気でも迷ったんですか?と返したら、大真面目な顔で、「いいや」と首を振る。
「俺はもうじっと君を見続けてるのに飽いただけ。君に直に触れて、心ごと全てを抱き締めたいと思ってるだけだ」
抱き締めたいという台詞を言い放った時に先輩秘書の三波さんが入室してきた。
始業前でまだ誰も来ていないと思ってた彼女は、ノックもしないでドアを開けた。
私と彼は一瞬ギョッとして無言になった。
三波さんはそんな私達を見てニッコリと微笑み、あら、お邪魔だったかしら…と惚けたんだ。
おかげで私は恥ずかしさが急に迫ってきて、ガタンと乱暴に椅子を引いて座った。
彼も慌てて教授室に逃げ、そんな私達を見つめて、三波さんはクスッと笑う始末で。
そこに後輩の保科さんが入室してきた。
彼女は私が机に伏せているのを見て不思議がり、三波さんが照れてるの…と言うと更に謎を深めたように首を傾げた。
(全くもう。どうしてこんな場所で告ったりするのよ)
最初に聞いた時は何を不毛なことを言ってるんだろうかと呆れた。
気でも迷ったんですか?と返したら、大真面目な顔で、「いいや」と首を振る。
「俺はもうじっと君を見続けてるのに飽いただけ。君に直に触れて、心ごと全てを抱き締めたいと思ってるだけだ」
抱き締めたいという台詞を言い放った時に先輩秘書の三波さんが入室してきた。
始業前でまだ誰も来ていないと思ってた彼女は、ノックもしないでドアを開けた。
私と彼は一瞬ギョッとして無言になった。
三波さんはそんな私達を見てニッコリと微笑み、あら、お邪魔だったかしら…と惚けたんだ。
おかげで私は恥ずかしさが急に迫ってきて、ガタンと乱暴に椅子を引いて座った。
彼も慌てて教授室に逃げ、そんな私達を見つめて、三波さんはクスッと笑う始末で。
そこに後輩の保科さんが入室してきた。
彼女は私が机に伏せているのを見て不思議がり、三波さんが照れてるの…と言うと更に謎を深めたように首を傾げた。
(全くもう。どうしてこんな場所で告ったりするのよ)