ひょっとして…から始まる恋は
黒い噂の真相
その頃になると他の招待客もぼちぼちとロビーに集まりだして、同じ同級生グループに呼ばれた久保田君も叔父や私達に頭を下げてそちらへ向かう。
その去っていく背中を見送りながら、私はようやく自分の高校時代の秘密を知っている同級生から解放され、ホッと胸を撫で下ろした。
「……ねえ、彼は保科さんの新しい彼氏?」
松下さんはどうも久保田君を気に入ったらしい。
早速チェックを入れてきて、私はいいえ…と首を振る。
「じゃあ私がアクション起こしても大丈夫ね」
後で話しかけてみようと企んでいる。
藤田君に失恋した時は年下なんて、と話していたようなのにそれはもう忘れてしまったみたいだ。
藤田君達の披露宴が始まるまでの間、私達秘書はそれぞれが担当する教授や助教の後を付いて回った。
叔父の保科は顔が広くて、其処此処でいろんな顔見知りと立ち話を始める。
漏れなく私は姪だと紹介されてしまい、見知らぬ医師達から次々と名刺を頂く羽目になった。
その去っていく背中を見送りながら、私はようやく自分の高校時代の秘密を知っている同級生から解放され、ホッと胸を撫で下ろした。
「……ねえ、彼は保科さんの新しい彼氏?」
松下さんはどうも久保田君を気に入ったらしい。
早速チェックを入れてきて、私はいいえ…と首を振る。
「じゃあ私がアクション起こしても大丈夫ね」
後で話しかけてみようと企んでいる。
藤田君に失恋した時は年下なんて、と話していたようなのにそれはもう忘れてしまったみたいだ。
藤田君達の披露宴が始まるまでの間、私達秘書はそれぞれが担当する教授や助教の後を付いて回った。
叔父の保科は顔が広くて、其処此処でいろんな顔見知りと立ち話を始める。
漏れなく私は姪だと紹介されてしまい、見知らぬ医師達から次々と名刺を頂く羽目になった。