ひょっとして…から始まる恋は
同僚
藤田君の結婚式があった翌日、先輩秘書の松下さんはご機嫌ナナメだった。
それはどうも久保田君が原因らしく、彼は披露宴の席で松下さんに話しかけられ、二次会に是非参加して下さい…と彼女を誘ったみたいなのだが、会場へ行ってみると彼の姿はなくて松下さんはガッカリ。
あの誘いは何だったのよ…と思い出しては腹が立つみたいで、チッ…と小さな舌打ちを繰り返している。
それを耳にしながら私はいつ話が振られてくるかと思うとヒヤヒヤしてばかりで落ち着かない。
どうか何も聞かれませんように…と心の隅で願い、パソコンのディスプレーと向かい合っていた。
「あーあ、詰まらない」
とうとう舌を打つだけでは足らなくなったらしい。
声を漏らす松下さんを振り返り、三波さんが何よ…と言葉を投げかけた。
「別に。ただ天気もいいのに仕事してるのもバカらしいなと思えてきて」
梅雨の走りの雨も降らず、昨日に引き続きいい天気だった。三波さんも窓の外を眺めてそうね、と呟き、昨日のことを思い出したように振り返った。
「昨日の披露宴は良かったわね」
それはどうも久保田君が原因らしく、彼は披露宴の席で松下さんに話しかけられ、二次会に是非参加して下さい…と彼女を誘ったみたいなのだが、会場へ行ってみると彼の姿はなくて松下さんはガッカリ。
あの誘いは何だったのよ…と思い出しては腹が立つみたいで、チッ…と小さな舌打ちを繰り返している。
それを耳にしながら私はいつ話が振られてくるかと思うとヒヤヒヤしてばかりで落ち着かない。
どうか何も聞かれませんように…と心の隅で願い、パソコンのディスプレーと向かい合っていた。
「あーあ、詰まらない」
とうとう舌を打つだけでは足らなくなったらしい。
声を漏らす松下さんを振り返り、三波さんが何よ…と言葉を投げかけた。
「別に。ただ天気もいいのに仕事してるのもバカらしいなと思えてきて」
梅雨の走りの雨も降らず、昨日に引き続きいい天気だった。三波さんも窓の外を眺めてそうね、と呟き、昨日のことを思い出したように振り返った。
「昨日の披露宴は良かったわね」