花に美少年
「告白ではない・・・と、思う」
「だったら何?」
「お、落としたいって」
「ほう」
「だから、自分のことを知って欲しくて泊めているって」
「随分ストレートね」
「たぶん、からかっているだけだと思う」
運ばれてきたコーヒーに口をつけながら、真奈美が考えるように黙り込む。
「それで、今日は夜勤って言ってあるの?」
「言ってない」
「ふーん」
「だから、夜勤明け真奈美の部屋に行ってもいい?」
「いいけど、私遅番だから昼前には出るよ?」
「うん。大丈夫。それからはホテル探す」
「帰らないの?」
「え?」
「高校生の所」
そんな風に聞かれると、結児君の顔が嫌でも浮かぶ。
「もう行く気ないし、会うつもりもない」
「でも向こうは、芽衣子のこと好きなんでしょう?」
「だからそれは、」
「傷つくよ?挨拶もなくいなくなったら」
「でも」