花に美少年
「ん?」
「それなら余計に会えないよ」
「どういうこと?」
「中途半端なことして、期待されても困る」
「期待、ね」
「だから、もう彼のことは頼らない」
「・・・」
「・・・な、なに?」
真奈美が文句アリって顔で見てくる。
「嫌いじゃないでしょう?」
「え?」
「その高校生のこと」
「・・・」
「黙り込んでないで、素直になれば?」
「それは、やっぱり色々親切にしてもらったから嫌いではないよ」
「むしろ、どちらかと言えば好き」
「いや、だからそれは」
「キュンってした?」
「きゅんって、意味わかんないから」
「だから胸の奥がドキドキしたりキュンってしたり、ときめいたか聞いてんのよ!てか、したんでしょう!?」
「なっ、勝手に決めつけないでよ」
真奈美の言葉に、頬が急激に熱くなる。