花に美少年
「だって、普通気持ち悪くない?」
「気持ち悪い?」
「どうでもいい男からそんなこと言われた状況で一晩過ごすとか、私だったら無理なんだけど。でも芽衣子は昨日も同じ部屋で眠れたんでしょう?その時点で、芽衣子にとってその男は普通よりも上にいるってことじゃないの?」
「そんなこと、」
「悪い気がしなかったから、その後も一緒に居られた」
「・・・」
「だいたい、あんたさっきから顔真っ赤よ。見ているこっちが恥ずかしいから」
「そんなことっ」
慌てて両手で頬を押さえる。
「別に無理に離れようとしなくても、予定通り給料日まで居れば良かったのに」
「そんな予定ないから!」
「せっかくの出会いなのに」
「・・・出会いって」
「もう少し一緒に居るのもありだと私は思うけれど」
そんなこと言われても・・・
「無理だよ。高校生だもん」
「たまにはいいんじゃない?」
「真奈美!」
「だって、結婚するわけじゃないんだから、嫌な気がしないなら付き合ってみればいいでしょう?相手は芽衣子のこと想ってくれているんだから」