花に美少年
「ありがとう。助かる」
「いいえ。どうする?仕事まで家来てゆっくりする?少しは寝たいでしょう?」
「真奈美、神様!!」
「女神様ね」
本当に、女神のように綺麗な笑みが私に向けられた。
こんな言い方ずるいってわかっているけれど、真奈美に会って話をすれば、この数日の出来事をスッキリさせることが出来る気がしていた。
強引で知りたがりの真奈美が、答えを引き出してくれるんじゃないかって。
だけど、そんな自分勝手な私の考えを見抜いているのか、真奈美はカフェを出てからは結児君の話を一度も出さなかった。だから言い訳が出来ないまま、夜勤に向かう時間を迎えることになった。
「頑張ってね、夜勤」
「うん。ご飯もありがとうね」
仮眠を取らせてもらった上に、真奈美は夕飯まで用意してくれた。
「いいえ。明日来る前に連絡して。兄に連絡しておくから」
「わかった」
「もやもやしてる?」