花に美少年

唇が震えて、上手く言葉にならない。

「めいちゃん?」

「なんで、こんなことするの?」

「こんなことって、」

「結局、ヤレれば誰でも良かったの?」

「・・・は?」

「連れ込める女の子が他に居るなら、私のことなんて放っておいてよ!」

「連れ込むって、」

「可哀想だから同情した?1週間で縁が切れる都合の良い女だと思った?それともあれ?年上の女を落とすことに興味があった?」

「めいちゃん、待って。何か勘違いしてない?」

「してるよ!してたよ!結児君の言葉全部、本心だって勘違いしてたよ!だから今日もこうやってノコノコと帰って来て、まさか他の女連れ込んでるなんて思いもしなかったくらいに、結児君のこと勘違いしてた!!」

もう、嫌だ。

「めいちゃん、落ち着いて?俺の説明が悪かったのかもしれないけど、俺、めいちゃんを裏切るようなことしてないよ?さっき言った“あいちゃん”ってのは、めいちゃんが思っているような関係じゃないって言うか・・・」

どんな言い訳をされたら私は納得するのだろうか。
ただの友達?幼馴染で異性として見ていない?それとも元カノでつい優しくしちゃう?ああ、それか妹とか。
< 143 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop