花に美少年
唇が震えて、上手く言葉にならない。
「めいちゃん?」
「なんで、こんなことするの?」
「こんなことって、」
「結局、ヤレれば誰でも良かったの?」
「・・・は?」
「連れ込める女の子が他に居るなら、私のことなんて放っておいてよ!」
「連れ込むって、」
「可哀想だから同情した?1週間で縁が切れる都合の良い女だと思った?それともあれ?年上の女を落とすことに興味があった?」
「めいちゃん、待って。何か勘違いしてない?」
「してるよ!してたよ!結児君の言葉全部、本心だって勘違いしてたよ!だから今日もこうやってノコノコと帰って来て、まさか他の女連れ込んでるなんて思いもしなかったくらいに、結児君のこと勘違いしてた!!」
もう、嫌だ。
「めいちゃん、落ち着いて?俺の説明が悪かったのかもしれないけど、俺、めいちゃんを裏切るようなことしてないよ?さっき言った“あいちゃん”ってのは、めいちゃんが思っているような関係じゃないって言うか・・・」
どんな言い訳をされたら私は納得するのだろうか。
ただの友達?幼馴染で異性として見ていない?それとも元カノでつい優しくしちゃう?ああ、それか妹とか。