花に美少年
「いつもいつもいつもいつも!!どうして男の人ってそうなの?優しくして甘い言葉吐いたら身体を許してもらえるから?それで面倒になったら捨てればいいって考え?なんなのそれ?なんでそんなことされないといけないの?こっちは、そんなあんた達の都合でどれだけ傷ついたと思ってるのよ!好きなのに!ただ好きだっただけなのに、どうしていつも裏切るの!?そういうのもう、嫌なの!」
溢れ返った感情が、ただ無意味な言葉になった。
愚かだ。それから滑稽だ。
だからきっと、愛想を尽かれた。
「あのさ、」
いつも甘い声が、初めて冷たく感じた。
「馬鹿にしてるのは、めいちゃんだよね?」
「・・・え、」
重なった視線に、いつもの優しさも見えない。
「さっきから、何?」
「結児君?」
「めいちゃん、誰と喋ってるの?誰に文句言ってるの?」
その距離が、有無を言わさず近づく。
「めいちゃんにとっては俺もそのクソみたいな彼氏たちと一緒ってこと?」
「だ、だって、」
「人の話聞かないで勝手に勘違いしたと思ったら、聞くだけでもムカつく男たちと一緒にされて、挙句に嘘つき呼ばわりって、俺の気持ち馬鹿にしてるのは、めいちゃんだろ?」