花に美少年
その手に錠剤を乗せる私を、結児君がジッと見てくる。
「何?」
「・・・ナース服」
「ナース服?」
「着ないの?」
「・・・え?」
「めいちゃん、ナース服着ないの?」
意味がわからなかった。
熱でついに頭がおかしくなったのかと思った。
「結児君、いいから早く飲んで」
「病院でも、ズボンだった」
「最近はどこの病院もそうだよ」
「なんで?」
「は?」
意味不明過ぎて顔を顰めると、結児君もまた不満そうに眉を寄せていた。
「ナース服着ないとかおかしいよ」
「おかしいって、そんなこと私に言われても」
「他の人はどうでもいいけど、めいちゃんが着ないとかおかしい」
「・・・ねえ、どうでもいいから早く飲んでくれない?」
「めいちゃんがナース服着てくれたら、飲んでもいいよ」
「無理に決まってるでしょう」
「・・・」