花に美少年

「ちゃんと言って」

「・・・だ、だって」

「何?」

「私たち、知り合ったばかりだよ?」

チラリと顔を上げると、結児君が首を傾げていた。

「だから?」

「だから、その・・・結児君のこと、あまり知らない」

「これから知ればいいよ」

「でもそれなら、」

「ん?」

「知ってから付き合ったほうが・・・」

「却下」

「え!?」

明らかに不機嫌に表情を変えた結児君が、呆れたように私を見る。

「めいちゃんは最近俺を知ったかもしれないけれど、俺はもうずっとめいちゃんが好きなんだけど」

「・・・へ?」

「だから、両想いってわかったのに我慢とか出来ない」

「え、ずっとって、どういう意味?」

「だからずっとだよ。たぶんめいちゃんがあの男と同棲始めた頃。つまり半年前にはめいちゃんのことを知っていた。それで可愛いなって思っていたんだ」

「は、半年前って、」
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