花に美少年
おまけ
ずっと憧れていた人が彼女になった。
「兄貴、なんかいいことあったの?」
「・・・あ、わかる?」
「そんなに浮かれた顔してたらな」
呆れたような視線を向けながらそう言うのは、弟の藍児だ。
通称あいちゃん。現在中学三年生。
経験値は、兄である俺よりも遥かに高い。
「実は彼女が出来たんだ」
「・・・え、マジで?」
驚いて目を丸くした弟が、てっきりフラれたのかと思ったと不吉な言葉を続ける。
「フラれかけたけど奇跡が起きた」
「ふーん」
「しかもナースだった」
「ふーん・・・って、ナース!?」
「そう。白衣の天使」
「マジか・・兄貴の性癖にピッタリだな」
男二人兄弟の俺と弟は、かなり仲が良いと思う。
と言うか、俺は弟が大好きだ。
「そのうち、あいちゃんにも紹介するよ」
「美人?」
「この世で一番美人」
「エロかった?」