花に美少年

「そ、それはさすがに出来ないよ」

「お姉さんに任せます」

「・・・私、本当に、そういうことは無理だよ?」

「・・・」

「な、なに!?」

湊結児の眉が困ったように下がるから、思わず身構える。

「絶対に手は出しません」

「・・・」

「信じて?」

そんな柔らかな笑みを向けないで欲しい。

「・・・うん」

私はまた、頷いてしまった。
なんて言うか、すごく流されている気がする。

「お姉さん、お風呂入る?」

「・・・へ?」

黙ってコーヒーを飲んでいると、突然立ち上がった湊結児が、際どい質問をしてきた。

「お湯溜めてないから、シャワーになるけど」

「え、えっと、」

流石に、信用しようと決めたとは言え、初対面の男の部屋でお風呂を借りるのはどうかと思う。

「明日の朝にしますか?」

「朝?」

「俺、明日は朝からバイトがあって早く出るから、その後にシャワー使う?」
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