花に美少年
少し丸くて、でも綺麗な字。
実はああ見えて私よりも年上なんじゃないかと思えるくらい気が利く男だ。
もしかしたら大学院生とか、浪人しているとかなのかな。
「・・・」
手紙を暫く眺めてから、深呼吸をした。
「お風呂、お借りします」
誰もいない部屋で、テーブルに向って一礼してから立ち上がる。図々しい自覚はあるけれど、やっぱりお風呂は入りたい。私はダンボールから適当な服と下着を取り出すと、洗面所へと向かった。
どこまで気が利くのか、小さな浴槽にはお湯が溜めてあった。だからその気遣いに甘えさせてもらった。
お陰で少しだけど、昨日のことを冷静に振り返ることが出来た。
それから、これからどうするかを考えることも出来た。
"ナース"なんてイメージばかりで、実際は出会いなんて全くない職場で干乾びそうになっていた時に誘われて行った合コンで出会ったのが、あの男だった。
確か医療機器メーカーの営業さんと、神経内科の看護師の子が仲良くなって、開催することになった合コン。
社会人になってからは自分に構う余裕なんて全くなくて、本当に久しぶりの出会いの場だった。
そこに現れたあの男は、土木関係の仕事をしていた。
実はああ見えて私よりも年上なんじゃないかと思えるくらい気が利く男だ。
もしかしたら大学院生とか、浪人しているとかなのかな。
「・・・」
手紙を暫く眺めてから、深呼吸をした。
「お風呂、お借りします」
誰もいない部屋で、テーブルに向って一礼してから立ち上がる。図々しい自覚はあるけれど、やっぱりお風呂は入りたい。私はダンボールから適当な服と下着を取り出すと、洗面所へと向かった。
どこまで気が利くのか、小さな浴槽にはお湯が溜めてあった。だからその気遣いに甘えさせてもらった。
お陰で少しだけど、昨日のことを冷静に振り返ることが出来た。
それから、これからどうするかを考えることも出来た。
"ナース"なんてイメージばかりで、実際は出会いなんて全くない職場で干乾びそうになっていた時に誘われて行った合コンで出会ったのが、あの男だった。
確か医療機器メーカーの営業さんと、神経内科の看護師の子が仲良くなって、開催することになった合コン。
社会人になってからは自分に構う余裕なんて全くなくて、本当に久しぶりの出会いの場だった。
そこに現れたあの男は、土木関係の仕事をしていた。